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久保綾乃展 よろむし、立つ。本日から



彼女が選ぶモチーフは小さく、儚く、そして必ずしも美しさをまといません。


本展示の白眉とも言える鉛筆デッサン作品「群蟲」に表されるのは、何処かへと向かうガガンボの群れ。「大蚊」または「カトンボ」とも呼ばれる昆虫を、7枚組のパネルに作家は一匹一匹と描き出して見せました。


その羽音すら聞こえてくるような描写の繊細さからは、幽かなものの気配に耳を澄まし、あるいはその在り方に自身すら重ねようとする作家の姿勢まで透けて感じられます。


本展示は、ガガンボをモチーフにした「連」「行方」ほか新作を中心とする9点の作品で構成しました。ひととおり見終えたあとに、ふと、身の回りの風景の豊穣に気づく瞬間が訪れたなら幸いです。



<展示期間>

2020年2月22日(土)~3月8日(日)

10時30分~18時(水曜日定休)



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